西部支部道場日記プラス

鳥取県西部の将棋情報を気ままに発信します

2022年 西部名人戦⑭ 第二局

⑬図以下
▲9七玉 △6八と ▲7七金 △8八歩 ▲6三角 △8九歩成
▲9八金 △8三飛 ▲4一角成 △9五歩 ▲同 銀 △8五桂
▲8六玉 △7七桂成
まで86手で後手の勝ち

自然に見える▲6三角が敗着で代えて▲8五銀直ならば難しく
以下△8九歩成▲8六玉に対し自然に△8四歩とすると
▲6六角で先手が捕まりづらく形勢も少し先手が良いようで
後手にとって指し方も難解な将棋であった。
とはいえ30秒将棋でこの変化を読み切るのは至難の業である。
▲6三角以降は粘りが効かず、間もなく終局を迎えた。

この結果により私は西部名人復位を果たした。
今回は、たまたま連勝出来たが、今後も本池氏とはきっと幾度となく対局をしていく。
戦いはまだ始まったばかりと思っている。

高校生の頃は毎日部活動で将棋を指していた。特に金曜日になると次の日が休みだからといって高校が21時で閉まっても場所を変えて将棋道場で朝の2時頃まで指したりしていた。
この西部名人戦の後もご飯を食べてお風呂に入った後は2人で将棋を何十番と指した。
旅館の布団が敷いてある客室で駒音とチェスクロックの音は朝まで鳴り響いた。

2022年 西部名人戦⑬ 第二局

⑫図以下

▲7四歩 △6六歩 ▲同 金 △3九角 ▲2五飛 △6五桂
▲同 銀 △2四歩 ▲2六飛 △6五銀 ▲同 金 △5七角成
▲7六銀 △6八歩 ▲6三歩 △6九歩成 ▲6二歩成 △7九銀

△5七角成とし後手桂損ながら攻め形を作り、勝ちやすい形となったと思いきや
本池氏残りの持ち時間15分程度のほぼすべてを投入し▲7六銀の受けを捻り出す。
そしてこの手がAIも推奨する最善手で形勢は互角。受けの妙手を急所で探してくるところは流石である。勢いで攻めかかったものの決め手が見つからず、▲7六銀を見て私も少考を繰り返す。この辺りで30秒将棋に入った本池氏に対し、私はまだ20分以上の持ち時間があったため落ち着いて考えることが出来た。

2022年 西部名人戦⑫ 第二局

⑪図以下
▲5六銀 △6三銀 ▲4五銀 △3三銀 ▲7七銀 △4四歩
▲5六銀 △5四銀 ▲7九玉 △8一飛 ▲6七金右 △3一玉
▲8八玉 △9四歩 ▲8六銀 △2二玉 ▲7五歩 △6五歩

▲4五銀としたならば▲5六角と出来なければおかしいが
△6五歩の反撃があり、その展開は後手が互角以上の読みであった。
本池氏は銀を追い返されても4五地点の争点を生み出したので
良いと考えていたようだが、銀の動きで手損している。
その間に私は右桂を攻撃地点に添え飛車を引き、攻撃態勢を整えた。
先手は4五地点からの攻撃は断念し、玉を金銀で囲い防御線を築いたが
後手の私は角と歩を手持ちにし、いつでも攻撃を開始できる状態。
先手からの仕掛けもないので欲張って玉を2二まで囲う。守りも万全。
先手は▲7五歩と仕掛けたが△6五歩が気持ちの良い反撃。
後手は攻めの順だけを考えれば良い。

2022年 西部名人戦⑪ 第二局

⑩図以下
▲2八飛 △2三歩 ▲6八玉 △7二銀 ▲7六歩 △4二玉
▲5八金 △7四歩 ▲6六角 △同 角 ▲同 歩 △2二銀
▲8八銀 △6四歩 ▲4六歩 △7三桂 ▲4七銀 △6二金

局面は本池氏の注文で持久戦の相掛かりとなった。
急戦志向ならば最近では右桂を使う順が多いが
▲4八銀との組み合わせで自然に進めて持久戦になったのかもしれない。
角換わり模様の局面に誘導してきたことも含めて意外な選択だった。
とはいえ角換わりを主戦場としている私にとっては歓迎で
後手番としても不満のない局面となった。

2022年 西部名人戦⑩ 第二局

⑩図
先手:本池 後手:塩見
▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩 ▲7八金 △3二金
▲9六歩 △1四歩 ▲4八銀 △3四歩 ▲2四歩 △同 歩
▲同 飛 △8六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲8七歩 △8四飛

第一局目の感想戦を終え15分ほどの休憩を挟み、先後を入れ替えて第二局が始まった。
先手番の本池氏は相掛かりを選択。私は追随する形で先手の作戦を見ながら
対応していく予定で指し進めていた。序盤から何をやってくるか分からないため
慎重にかつ持ち時間で差をつけられないよう注意しながら
相手の狙いが分かるまでは極力持ち時間を残しながら様子をみる。
これが近年の私の指し方である。

2022年 西部名人戦⑨ 第一局

⑧図以下
▲同 金 △8七銀 ▲6九玉 △6七歩 ▲8二成桂 △6八歩成
▲同 玉 △7六銀成 ▲7一飛 △5一桂 ▲同飛成 △2二玉
▲2三歩 △3三玉 ▲1五角 △2四銀 ▲同 角 △同 玉
▲1五銀 まで139手で先手の勝ち

秒読みではあったが、最後は追い詰めの親戚くらいの詰みであったため容易に読み切れた。
△5一桂は、本池氏らしく最後まであきらめません!という意思表示を感じた。
第一局から長手数となったが、そこまで大きなミスなく先勝出来たため
気が楽になったことを覚えている。

2022年 西部名人戦⑧ 第一局

⑦図以下
▲8五歩 △8一飛 ▲6三角 △8二飛 ▲1五歩 △4九角
▲1四歩 △1六歩 ▲6八銀 △2四歩 ▲7四歩 △8五桂
▲同 桂 △2五歩 ▲7三歩成 △6六歩 ▲同 金 △7三銀
▲同桂成 △7六角成

▲6三角が指せて形勢が良くなったと感じた。
ようやく寄せ形が見えたという感じである。
続く▲1五歩は▲1八飛と逃げた時から指したかった手。
▲1四歩は詰めろ。手順は長いが3三の地点で詰む。
この辺りで勝ちが見えてきたが、30秒将棋は何があるか分からない。
最終手の局面では、ほぼ勝ち筋を読み切っていたがとにかく緊張感があった。